
私の掏明くん
第23章 嬉しいけど悲しい
千尋「では…今日の授業はこれで終わり
ます…」
生徒「起立、礼」
千尋「…」
あの日から
千尋はがむしゃらに働いた
卒業、入学と忙しい時期に重なった為
学校にいる間
仕事に没頭している間は
掏明の事を思い出す事はなくなっていて
ネックレスも外す事が多くなり
今は付けていない
千尋「…お疲れ様でした」
そんな日々が続き
いつの間にか無意識の内に
掏明の事を少しずつ忘れ始めていた千尋
だけど
だけどそんな千尋の前に
最後のチャンスとも言える人物が現れる
その人物とは…
千尋「…」
良人「千尋さん!!」
千尋「あっ…佐藤、さん?」
良人「良かった、俺の事まだ覚えててく
れたんですね」
千尋「当たり前じゃないですか、だって
佐藤さんは掏明…東矢さんの友人だから
ちゃんと覚えてますよ…」
