
私の掏明くん
第10章 来客中
千尋「電気消すよ」
颯太「は~い、おやすみ~」
千尋「…おやすみ」
掏明「…」
掏明はいつものように
千尋の布団、千尋の隣で眠り
颯太は持参した寝袋を床に敷いて眠った
颯太は眠る時
耳にイヤホンを付け音楽を聞いて寝る
だから多少、隣で声を出しても
バレる事はなかったが…
掏明「ねえ千尋」
千尋「…」
掏明「千尋、寝ちゃったの?」
千尋「…起きてるよ」
布団の中で
足を絡めてくる掏明
いつもなら笑ったり抱き合ったりするの
だが
今夜の千尋は
いつもと少し様子が違った
千尋「…」
掏明「誰の事考えてるの?」
千尋「…誰も」
掏明「新郎の人の事、考えてた?」
千尋「…」
掏明「好きだったんだ」
千尋「…昔ね」
掏明「ちょっと妬いちゃうな…」
千尋「…」
