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不器用なタッシュ

第5章 『 好き 』?

ある日、香織はパスタを作ってくれた。


わざわざイタリア産の乾麺を買って来て、カルボナーラもベーコンと卵をジックリと掻き回す。


クリームは、余り使わない。


「あ~何か違う!くどくないけどコクはあるかんじ!」


「本当!上手く出来て良かった。本場は、クリームを余り使わないみたいなんだ~。」 


綺麗にフォークに巻き付けて、啜らないで食べている。


「イタリア行ったの?イタリア語も詳しいみたいだけど。」


「ううん…行きたかったけど、形だけで終わったから。あっ、ワイン飲む?」


「あぁ、少し…。」


イタリアワインは、甘目で飲みやすかった。


「行きたかったんだ…。」


「芸術が沢山じゃない。住みたいな~とか思ったりもしたんだよね…。」


「へぇ…。」

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