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不器用なタッシュ

第9章 霹靂

「え…」


瞬間…香織の表情は固まった…。


逃がさない…


手摺の載せた手を重ね…耳元に顔を寄せたまま、言葉を続けた。


「さっき、香織の部所に確認したんだよ…井関さんが出て、直帰させたから会社に戻らないと言ってたよ…」


「!!!」


みるみる香織の顔が青ざめる。


「なんで嘘つくんだよ…」



「会社に戻るのは、私のかっ!んっ!」


反論しようとした香織の唇を自分ので塞ぐ。


香織を包み込む様に、胸の中に抱き込んだ。


「んんっ!」


必死でもがいてるけど、力で敵う訳ないだろ…。


香織の頭を手で抱え、上から更に押し付けて、舌を激しく絡めていく。


チーン!


エレベーターが、俺が泊まってる部屋の階に到着して


「来いよっ!!」


「嘉ゆ…っ!」


力一杯、香織を引っ張って部屋まで連れて行った。



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