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不器用なタッシュ

第10章 鎖

「痛っい!」


「とりあえず俺今日やるよ…帰す気ないから!」


俺は元々、今日は香織を抱くつもりでいた。


小田切の事なんか消えてしまうくらい、俺の色に塗りつぶしてやる。


香織の服を破るくらいの勢で掴もうとした時だった…


「嘉之の気持ちが、分からない!」


「えっ…」


悲痛な声で香織は叫ぶ。


「4年間…ずっと分からなかった…」


「香織…?」


『分からない』
俺の気持ちがずっと…?


「私、嘉之の奴隷じゃ嫌だ!」


はぁ?『奴隷』って…
香織の事、奴隷だなんて思った事ないのに!?


「……!!」


次々と投げつけられる香織の言葉に、俺は指一本動かせなくなった。


「ごめんね…もう会えない…」


そしてとうとう…
香織から吐き出された…


『呪いの言葉』

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