
不器用なタッシュ
第11章 執念
グラリ…
目眩がする…。
両手で顔を覆い、身体をくの字に折れ
『助けて!香織!!』
シンクロして、思わず叫びそうになった時…
君は声を震わせながら言ってきた。
「理由…嘉之にとって、私は『部外者』だから…」
予想だにしていなかった答えに、拍子抜けしそうになる。
「はぁ?部外者って、何だよ?意味分かんなねぇよ!」
俺がいつ、香織を『部外者』にしたんだよ!
君は…
溜めていた呪文をここぞとばかり吐き出していく。
「嘉之は…私じゃなくても…いいんだよ…」
「はい?」
一緒にイタリアで暮らそうと思ってるのに、そんな訳ないだろが!
だけど…
君は…
そうは思ってなかったんだ…。
「忠実な奴隷なら誰でもいいんだよ!」
え…『奴隷』?
6年間…
君は俺の奴隷だと思ってたの?
俺が君を奴隷扱いしただろうか?
その瞬間、緑の空が決壊した。
「マジ…」
「ゴメン…もう…頑張れない…」
香織は…
凄く寂しそうな顔で…
真っ赤にさせた瞳から…
大量の涙を落とし…
足元に黒いシミを広げていった。
目眩がする…。
両手で顔を覆い、身体をくの字に折れ
『助けて!香織!!』
シンクロして、思わず叫びそうになった時…
君は声を震わせながら言ってきた。
「理由…嘉之にとって、私は『部外者』だから…」
予想だにしていなかった答えに、拍子抜けしそうになる。
「はぁ?部外者って、何だよ?意味分かんなねぇよ!」
俺がいつ、香織を『部外者』にしたんだよ!
君は…
溜めていた呪文をここぞとばかり吐き出していく。
「嘉之は…私じゃなくても…いいんだよ…」
「はい?」
一緒にイタリアで暮らそうと思ってるのに、そんな訳ないだろが!
だけど…
君は…
そうは思ってなかったんだ…。
「忠実な奴隷なら誰でもいいんだよ!」
え…『奴隷』?
6年間…
君は俺の奴隷だと思ってたの?
俺が君を奴隷扱いしただろうか?
その瞬間、緑の空が決壊した。
「マジ…」
「ゴメン…もう…頑張れない…」
香織は…
凄く寂しそうな顔で…
真っ赤にさせた瞳から…
大量の涙を落とし…
足元に黒いシミを広げていった。
