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不器用なタッシュ

第12章 時限爆弾設置

成功する自信はあったが、順調過ぎて笑いが止まらなくなりそうだ。


「シャワー浴びなよ。服はホテルのクリーニング頼んでおくから。二、三時間で出来上がるんじゃない」


自分でワインを掛けておきながら、よく言うよって感じだけど


「…うん」


香織は力が抜けた様に頷いた。


ガチャン…


バスルームに香織が入るのを見届け、ボトルを逆さにして少し残ったワインをグラスに注ぐ。


落ちる水滴を眺めながらクリーニングをフロントに頼んだ。


「んじゃ、宜しく頼むね~」


電話の受話器を下ろして、ブラウスを取ろうとバスルームのドアを開けると、香織の肌を弾くシャワーの水音が聴こえてくる。


ガラス越しにぼんやり浮きだつシルエットに、今直ぐ抱き締めたい衝動に駆られたが


「後でジックリ…味わえるしな…」


目を細めてニヤッとほくそ笑み、ワイン臭いブラウスを鷲掴みした。


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