
不器用なタッシュ
第12章 時限爆弾設置
香織は不安そうな顔をしていたけど、意を決したのか唇を噛んで頷く。
「分かった…聞かせて欲しい…」
ドックン…
これから香織を罠に嵌めていくのに、俺の胸は高揚感で熱くなる。
順調に予定通りに進み、口元に笑いが浮かびそうになるのを必死で堪えた。
俺は香織の肩から腕を離し、テーブルの上で冷やしておいたワインの栓を開けにいく。
「香織〜!赤にする?白にする〜?」
「…取り敢えず…白かな」
「オッケ〜!白ね」
俺的には赤な気分だったけど…
そんなに飲むつもりじゃないしな。
赤と白の二本のワインを眺めながら、俺は小さく微笑んだ。
グラスに注がれる琥珀の液体は、窓辺から射す光に照らされて俺の心とは裏腹に、眩く光っていた。
憂鬱そうな顔でソファーに座る香織にグラスを渡して隣に座る。
「乾杯…」
「うん…おめでとう…」
チンッ…
お高そうなグラスの音は、凄く気持ち良く聴こえた。
この時の君の決意…
俺の決意のベクトルは…
明らかに違う方向を向いていたのに…
それでも
『同じ物を見ていたい…』
そう言った君との未来への矢印が繋がっていると…
俺はずっと…
信じたかったんだ…。
「分かった…聞かせて欲しい…」
ドックン…
これから香織を罠に嵌めていくのに、俺の胸は高揚感で熱くなる。
順調に予定通りに進み、口元に笑いが浮かびそうになるのを必死で堪えた。
俺は香織の肩から腕を離し、テーブルの上で冷やしておいたワインの栓を開けにいく。
「香織〜!赤にする?白にする〜?」
「…取り敢えず…白かな」
「オッケ〜!白ね」
俺的には赤な気分だったけど…
そんなに飲むつもりじゃないしな。
赤と白の二本のワインを眺めながら、俺は小さく微笑んだ。
グラスに注がれる琥珀の液体は、窓辺から射す光に照らされて俺の心とは裏腹に、眩く光っていた。
憂鬱そうな顔でソファーに座る香織にグラスを渡して隣に座る。
「乾杯…」
「うん…おめでとう…」
チンッ…
お高そうなグラスの音は、凄く気持ち良く聴こえた。
この時の君の決意…
俺の決意のベクトルは…
明らかに違う方向を向いていたのに…
それでも
『同じ物を見ていたい…』
そう言った君との未来への矢印が繋がっていると…
俺はずっと…
信じたかったんだ…。
