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不器用なタッシュ

第12章 時限爆弾設置

今日の目的は香織と祝杯する事ではない。


香織の中に俺の存在を強く深く焼き付けてやるんだ。


どんな時でも俺の事が忘れられなくなるくらいーーーー。


酔っ払うと計画が狂うから、元々俺は飲むつもりはなかった。


乾杯したワインを一口だけ飲んでグラスをテーブルに置いく。


足を組んで頬杖をし、余裕な態度で香織の方を向く。


「何から話せばいいの?」


香織はちょっと戸惑った感じで視線を泳がせまがら、話し始めた。


「マンション…」


「は?」


「こないだ…何であのマンションの場所…知ってたの…?」



なんだ…そんな事かよ。


「あぁ~、香織の後付けたから」


「えっ?」


「尾行しただけ」


「…っ!!」


俺は当たり前の権利だと思って悪びれもなく言うと、香織は目を見開いて凄く驚いていた。


「…なんで…」


「あ~?」


「なんで…そこまで、するの?」


あぁ?
意味不明!


「へっ?分かんないの?」


逆に問いかけると、香織は緊張した面持ちで一気にグラスを空ける。


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