
不器用なタッシュ
第12章 時限爆弾設置
俺の言葉に香織は小さく肩を震わせる。
「あ…うん…。大丈夫…」
明らか意識を保つだけやっとだろうに、意地でも寝ようとしないつもりだろう。
まぁ過去の教訓ってやつだろうな。
でも――――
今の香織を押し倒すくらいわけない。
瞼が閉じかけて半目状態で固まっている香織を俺は横抱きで持ち上げた。
「わっ!なにっ!」
「寝ときな」
「えっ!いいよ!本当に大丈夫!」
「船漕いでたけど。クリーニング出来たら起こしてやるよ」
「でも…」
酔った蕩けた目で不安気に俺の様子を伺ってくる表情には、まだ小さな希望が宿っているように見える。
その希望は小田切へに気持ちなんだと思うと、跡形もなく消し去ってやりたかった。
もう実際これからやってやるけどな…。
上目使いで見詰めてくる香織に、これ以上ないくらい冷たい声で言い放つ。
「俺、勝手にやるから」
瞬間――――
香織は目を見開き、顔いっぱいに絶望を湛えた。
「あ…うん…。大丈夫…」
明らか意識を保つだけやっとだろうに、意地でも寝ようとしないつもりだろう。
まぁ過去の教訓ってやつだろうな。
でも――――
今の香織を押し倒すくらいわけない。
瞼が閉じかけて半目状態で固まっている香織を俺は横抱きで持ち上げた。
「わっ!なにっ!」
「寝ときな」
「えっ!いいよ!本当に大丈夫!」
「船漕いでたけど。クリーニング出来たら起こしてやるよ」
「でも…」
酔った蕩けた目で不安気に俺の様子を伺ってくる表情には、まだ小さな希望が宿っているように見える。
その希望は小田切へに気持ちなんだと思うと、跡形もなく消し去ってやりたかった。
もう実際これからやってやるけどな…。
上目使いで見詰めてくる香織に、これ以上ないくらい冷たい声で言い放つ。
「俺、勝手にやるから」
瞬間――――
香織は目を見開き、顔いっぱいに絶望を湛えた。
