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不器用なタッシュ

第12章 時限爆弾設置

「…………」


「疲れたよな…泊まってけば?」


無言の香織に一方的に提案してみる。


出来たらこのまま泊まらせたかったが――――


「明日…仕事…」


香織なりに抵抗をしてきた。


前の俺だったらこのまま縛り付けてしたかもしれない。


でも、今それをしたところで香織は余計離れていくのは目に見えている。


「そっ…残念っ!」


本当に残念だな…。


小田切のことなんかどうでも良くなるくらい、一晩中抱いてやりたいのに。


俺はベッドに腰を掛け、力尽きている香織の頬にかかる髪を指先で払う。


「久々だったから、歯止め利かなくて…。香織の声、聴いてたらつい夢中になっちまった…」


笑いながら身動きが出来ない身体に覆い被さり、不安と嫌悪に歪む香織に顔を近付け――――


キスをした。

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