
不器用なタッシュ
第13章 奪回
途端、胸の中のどす黒いマグマが吹き上がり、さっきまでのささやかな苛立ちは怒りに変わる。
「なんで、あんたが香織の携帯に出るんだよ!」
『ぷっ! 君に言われちゃう? それ~」
はぁぁ?
何言ってんだよこいつ――――!?
こないだ小田切から香織の携帯にかかってきた電話に出たことを言っていたようだが、同じレベルだと思っていない俺には冷やかしにしか聞こえない。
「あぁ? 香織と、もう会わないよう言ってあるはずだよな」
『何のことかな~? よっしぃ星の住人じゃないから、俺たち』
電話越しの小田切の茶化した態度が、俺の怒りを増幅させていく。
すかした顔して、ふざけんな!!
「あぁ? 馬鹿にしてんのかよ!」
『とりあえず、明日から香織んは俺が迎えに来るから、よっしぃいいよ!』
今直ぐ小田切を蹴っ飛ばしに行きたい衝動にかられながらも、車を放置できないもどかしさに、ハンドルを指先でカツカツと叩き続ける。
「おいっ! 香織に替われよ!」
『じゃぁね~! バイバイキ~ン!』
小田切のふざけた言葉を最後に、携帯の通話は切られた。
「なんで、あんたが香織の携帯に出るんだよ!」
『ぷっ! 君に言われちゃう? それ~」
はぁぁ?
何言ってんだよこいつ――――!?
こないだ小田切から香織の携帯にかかってきた電話に出たことを言っていたようだが、同じレベルだと思っていない俺には冷やかしにしか聞こえない。
「あぁ? 香織と、もう会わないよう言ってあるはずだよな」
『何のことかな~? よっしぃ星の住人じゃないから、俺たち』
電話越しの小田切の茶化した態度が、俺の怒りを増幅させていく。
すかした顔して、ふざけんな!!
「あぁ? 馬鹿にしてんのかよ!」
『とりあえず、明日から香織んは俺が迎えに来るから、よっしぃいいよ!』
今直ぐ小田切を蹴っ飛ばしに行きたい衝動にかられながらも、車を放置できないもどかしさに、ハンドルを指先でカツカツと叩き続ける。
「おいっ! 香織に替われよ!」
『じゃぁね~! バイバイキ~ン!』
小田切のふざけた言葉を最後に、携帯の通話は切られた。
