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不器用なタッシュ

第3章 高校時代

何かを察してか安岡は


「でもさ…今はそうだとしても、土屋さんは嘉之を選んだんだよ。他の誰でもなくさぁ。」


ポジティブだな…。


作品が入選したのをたまたま見かけただけだし、それから特に差し障りないからじゃねぇの。


頻繁にメールや電話をする訳じゃない、土屋はアートに関する話が、そこそこ出来るから楽なだけだし。


「じゃあさ、オマエか言う『好き』って感じる時ってどうなの?」


改善しようとしてると勘違いしたのか、安岡は気合い入れて


「そりゃ~!ドッキン!キュンッ!パァアアア~!ってした時だな!」


「………あっそ。」


冷めた視線を送ると。


「え~!何だよ~その態度!!分かりやすく表現したのにぃ~!」


やっぱり、擬音だけじゃんか!


とは、何となく言えなかった…。


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