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不器用なタッシュ

第17章 強行突破

頭の中が真っ白になって、一旦思考が停まる。


次の瞬間、ただただ怒りしか湧き上がってこなかった――――。


――――ふっ――――ざけんなぁぁぁぁぁ――――!!


「この状況で、そんな強気に出れるのかよ!」

「なれるわっ!」


『小田切のため』に強気で言い切ってくる香織に、もう理性も優しさも保てる余裕なんてなかった。


お前は俺のものなんだよ!


――――そんな支配欲だけが、俺の中を充満していく。


従えた奴隷でも見るように、目を細めて香織を睨み付ける。


「じゃあせいぜい頑張れよ。気絶させてでも連れてくよ」

「し、しなわよ!」


そんな強気、いつまでもつか――――。


「まだ時間は、あるからな……」


どう見たって、俺の方が形成有利だ。

言っても聞かないなら、身体に言うこと利かせるだけだ。


勝ち誇って笑みを口元に湛え、香織の顎を左右から鷲掴みして力いっぱい唇を奪う。


クチュ――互いの唇が歪むくらい押し当てて、広がった割れ目に舌を挿し入れる。


「ふぁ……やっ……」


これが現実だ――――そう解らせるために、舌で激しく口の中を掻き回した。


香織の口の中から、水音が響きだす。


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