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不器用なタッシュ

第4章 シエロ

個展は初日からまあまあな反響だった。


安岡や地元で上京して来た知り合いや、こっちで知り合った絵の関係者が、手透きの合間に手伝ってくれた。


美術雑誌の宣伝効果は、かなり効いた様で色んな意味で興味持った人たちが、かなり訪ねて来た。


人脈を広げられる切っ掛けにもなる。


出来たらいつかは海外進出が、出来るまでに成りたい。


そのためにも賞レース的なものに、積極的に参加もした。


個人の個展を開くだけの力を付けてある事も、アピールポイントにしていける。


絵の仕事を受ける窓口としても、期待していた。


個展を開いて三日目の土曜日…。


俺の人生が、大きく動き始める運命の日になる。


それは…一人の女性客。


彼女が俺を衝き動かしていく事になるなんて…

この時は微塵にも、思わなかった。

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