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牡牛座【完】

第1章 1


私が初めてきみを見たのは数ヶ月前。
世の中にこんなにも美しい少女がいるのか、と衝撃を受けた覚えがある。


悔しいけど今まで美しいと言われ続けた私よりも数倍美しい。
……嫉妬しちゃうなぁ。

なんとなくジェラシー? っていうの? を感じていると、きみは唐突に話出した。

「知ってる?」

「……何を?」

「牡牛座のお話」

「……牡牛座? 今どこにあるの?」

「空を良く見なさい。肉眼で確認できる星はひとつも出てないじゃない」

「あ」

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