テキストサイズ

君と描き始める未来に

第10章 友情と愛情

黎子ちゃんは、本当に綺麗だと思う。


香織に言ったら、嫉妬とか無しに


「でっしょ~!」


とか、喜びそうだな。


あんまりヤキモチとか妬くのは面倒とか以前、言ってたけど…ちょっと寂しいな…。


俺ばかり、ヤキモチ妬いてるじゃん。


素朴な疑問を投げてみた。


「黎子ちゃん…綺麗だから、気後れしない?」


暢くんは、少し考えてから


「綺麗とか関係なく…気後れしてしまいます…。」


だよね…完璧そうだもん。


香織みたいな隙だらけだったら、ちょっとは安心なのかな…。


「でも…基本的には、凄く可愛らしい人なんです。ハイネケンを飲んでる時の嬉しそうな顔とか…僕なんかが作ったモノを美味しいって何度も言ってくれるんです。」


「うん…。」


黎子ちゃん、ストレートだもんな。 


「遺伝子の話しとかしてると、瞳をキラキラさせて、時間忘れて語り続けたり…。黎子さんの事を好きだった松原さんって人が、僕にあれこれ言った時も、黎子さんの方が怒って、松原さんに水かけちゃって…その後、座り込んで落ち込んだり…。」


「うん…。」


暢くんが黎子ちゃんを語る表情が、凄く綺麗に見えた…。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ