えっちな「やみのおうへのみち」
第6章 「運命の聖者――奇跡唱える終焉の少女」
「いやいやいや、シャワーだって!なんてことを言い出すんだ君は、肉体を俺に売ったというのに、その肉体は俺のものだというのに。肉体が俺のものと言うことは、君の魂以外の部分が俺のものであるということだ。すなわち君の汗や血なども俺のものなのだ。俺が君の心臓を欲しいと言ったら、君は心臓を取り出して俺に捧げてくれなくっちゃあいけないだろう。たかだか汗と思う無かれ、俺は一滴の水、一滴の汗さえも損したくない性分なのだ。君は闇の王の座が欲しくないのかな。欲しいのだったらほら、ちゃんと俺の機嫌を損ねないように肉体を投げ出すことだよ、大丈夫、家族に二度と会えなくなるほどの酷い仕打ちはしないから。むしろ傷一つつけないと言ったろう。ねえ」