えっちな「やみのおうへのみち」
第1章 「暗黒への誘い」
50段は降りただろうか、そこで階段は終わり、完全な暗黒の空間にたどり着いた。いつの間にか階段への入口が塞がれており、まったく光の入る隙間は無いようだった。俺は困ってむやみにふらふらしていると、突然視界が真っ白になった。びっくりして佇んでいると、目がだんだん慣れてきて、その空間になにがあるか見えるようになった。俺のいる場所は、かなり広い灰色のコンクリートの小部屋だ。そして俺の視界を真っ白にした犯人は、天井につけられた無数の裸電球だ。そして俺から3メートルほど離れたところには、一人の紳士がいた。まさしく紳士、タキシードとシルクハットで身を固めているこの初老の男を紳士と呼ばずして、誰のことを紳士と呼ぶのであろうか。俺はとりあえず話しかけた。