テキストサイズ

あなたがいてくれたから。

第32章 new ship


あたしは息を呑んだ。

「で、でもね!
 あたし映画のお話し受けたいんだけど…」

「だけど?」

「斗真くんが…
 だからあたし…」

「なにいじいじしてんの!」

「ぁ、えっ…」

「奈美はあたしよりも選挙も順位いいし!
 彼氏もイケメンだし!
 演技力も歌唱力もあって
 十分恵まれてるよ!
 可愛いしさ!
 ちゃんと夢だって持ってるんでしょ?
 それならやりきりなさいよ!
 あたしがその映画どれだけやりたいか   あーやって言ってくれた
 ちゅりの気持ちも考えなさいよ!
 ちゅりは奈美がちゃんと安心して
 演技できるようにリーダーに
 任せてっつてんの!わかる!?
 心遣いも分かんないで
 うじうじして斗真さんと離れたくない
 からやめたいオーラだすな!
 そんなんじゃいい作品出来ないよ!
 松本奈美じゃないでしょ!」

「っ…?!」


珠理奈の怒りに
すごくびっくりしちゃって

あたしは唖然としたまま聞き入った。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ