
あなたがいてくれたから。
第33章 Afterrain
「奈美が、へこたれても
どーにもなんないよ?
「そんなこと知ってるよ!
でも、体も心ももう限界。
奈美は48グループを背負う人なんだよ
とか
奈美は将来有望な女優だ。
とか
奈美先輩に聞けばわかるよね
とか
成績のこととか、映画に
斗真くん。
まわりの人間関係も!
疲れたよ。ホントに。
あたしどこまで頑張ったら
みんなの期待に答えられるの?」
あたしの直球すぎた質問に対して
珠理奈は少し驚いた表情だった。
「奈美。
あたしも言われてきたよ?」
「え?」
「秋元先生に
珠理奈は10年に一人の逸材だ。
とか、未来のセンターとか。
するとさ、まわりが
たててさ?
アンチがすごくたくさんいて
大変だった。
そりゃそーだよ!あたしのせいで
もともとほこのポジだった子が
出れないんだもん。
こんなガキのせいで。
辛かった。成績も落ちるし
アンチは怖いし、先輩も怖いし。
人間関係も嫌になってた。」
