
あなたがいてくれたから。
第43章 君にヤラレタ☆
よく見ると週刊誌に
載せられていた写真は
全て監督の誕生日パーティーの帰り道の
ものだった。
「あの時のね?」
「そうなんです…いつ撮られたのか…って美佳さん?」
なんで美佳さんが
知ってるの?!あたしが一ノ瀬と
帰ったこと!しかも一ノ瀬の家に…
「知ってるわよ。んなこと。
たぶん高橋くんも勘づいてはいるんじゃないの?」
「えっ?!」
「だって。戸惑い過ぎよ。それにあたしが奈美の彼氏だったら一番注意したい人物だもの。」
「あ…」
「どうするの?結局。高橋くんには
どーせ何も言ってないんでしょ?
でも、高橋くんは気をつけろ。なーんて言ってきてんじゃないの?」
「っ?!」
なんで美佳さんは
こんなに鋭いんだーっ!!
「なんで、こんなに鋭いんだーっ!!
って顔してる」
美佳さんはあたしが思ったことを
そのままいい、笑ってる。
お、おそろしや~っ!!!
「怖。」
「怖。じゃないわよ!!!
とりあえず、奈美?!
表のことはあたしの人望でなんとか
収まるようにするから!!!
あんたたちのことはあんたが
しっかりと愛しの斗真くん♡に伝えなさいよ!」
「は!はい!!!」
美佳さんの勢いに負けあたしは
素直に返事をするしかなかった。
「んじゃ、飲むわよー!
あ。これ明日発売だから。」
「えええええっ?!?!」
はい。もうアウト。
斗真くんには伝えられないじゃん。
発売の三日後に会うって……
