
あなたがいてくれたから。
第43章 君にヤラレタ☆
そして発売三日後。
メールも電話もしておりません。
これはヤバイのでは………
あたしが早いから
もとからあたしがご飯を作る当番だった。
まだ斗真くんが帰ってこない。
もし、もしも…斗真くんが、
別れたい。って言うなら。
あたしは受け入れないといけない立場。
しっかりと……しっかりと受け止める。
受け止めてみせる。受け止めてみせるの…
なんて頭で考え込んでいたら
自然と涙があふれていた。
「あ、い、いけない…涙が隠し味になっちゃう…っ」
「いいんじゃない?涙味とか。」
「んなわけないでしょ!もう。」
「んだよ、久々にあった彼氏にー。」
「ん?」
涙でよく見えない。けど
この声は斗真くんだ。ぼやけた視界から
薄っすら見える人影に飛び込んだ
「斗真くんん~(泣)」
「はいはい。泣き虫ですねー。」
「大好き。大好き。大好き。大好きっ!」
「はいはい。わかってる…って?!」
あたしがいつになく
精一杯ぎゅーっと抱きしめた。
