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身代わり妹

第6章 暗転

帰り支度を整え部屋を出ようとすると、電話が鳴った。


(こんな深夜に?)

急に胸騒ぎがする。

俺は急いで電話をとった。



『あ、あの、俺、大山と言います』

電話の相手がそう名乗る。


大山?

あぁ、美優が夜に働いている工場の先輩か。


「どうかされたんですか?」

『あの、御宅で働いてる瀧川美優ちゃん』

「……美優?」


ドクンッ

心臓が大きな音を立てて騒ぎ出す。



─────っ美優?

美優に何かあったのか⁈



『そう! 今、倒れちゃって…かなり苦しそうで……』


─────発作か⁈

美優は無理をし過ぎるんだよ‼︎



「すぐ行きます」


電話を切り、病院を飛び出す。

そして、いつか美優を見かけた工場へと車を飛ばした。



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