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でも……

でも本当は……美優と仲良くしたかった。


たった2人の姉妹。

雑誌で読んだ仲良し姉妹の記事に憧れた。


お姉さんらしい事をしてあげたかった。

妹らしく甘えて欲しかった。



病室の外の世界の話が聞きたかった。

昔の凌太の事を聞きたかった。

恋バナをしたかった。

たわいない会話でいいから笑い合いたかった。



─────でも、

ここまで拗れたらもう無理。


美優が美姫を見る目はいつも怯えている。

知られたくない何かを必死に隠している瞳をしていた。


きっと…それは、凌太への恋心。


美優の凌太への想いは、隠し切れずに溢れ出ていた。



完全な邪魔者、

完全な嫌な姉。


わかってた。

でも、それでもどうしても恋がしたかった。