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桜田組の組長さん

第2章 誘拐

私たちは席に座った。

私の前に咲哉で私の右隣が和馬だ。ちなみに和馬の前、つまり私の右斜め前の席が濱田さんの席だ。

「んだよっあの女!!嫌みしか言えねーのかよ!!」

あの女好きの咲哉でさえ濱田さんを嫌っている。

「確かに綾音への言い方には少々嫌み的なものがありますね…。」

「和馬もそう思うだろ!?…あの女ふざけやがって!!一発殴り飛ばしてやる!!」

「まあまあっ。咲、落ち着いて私は気にしてないから」

「綾音は平気なのかよ!?あんなの一種のイジメだぜ?」

「そっそうかもしれないけど」

「なんだよ!!」

「いや…そのぉ〜殴るとかはよくないと…」

「じゃあどうすんだよ!!」

「えっ…。……放っておく…?」

バンッ

咲哉が机を叩いて言った。

「それでも桜田組の組長かよ!!」

っ!?
声おっきいよ

私はキョロキョロして誰もいなかったことを確認した。


前を見たら咲哉がふて腐れて正面を向いて伏せていた。

「はあー…。」

「ごめんね綾音。でも咲哉は咲哉なりに綾音を守ろうと必死に考えたんですよ…。綾音は咲哉の気持ち考えましたか?」

和馬が私に耳打ちしてきた。

「ううん…。私、咲の気持ち考えてなかった。」

ツンツン

咲哉が後ろを向いた。

「咲ごめん。咲の気持ち考えてなかった…。」

「…」

やっぱ怒ってるよね…。

「…やっぱ怒ってる?」

「…いや。怒ってないよ♪俺ただ感情的になってあんなこと大声で言ってしまった。ごめん綾音」

「いいよ」

「よかったですね綾音」

「うん!!ありがとう和」


キーンコーンカーンコーン

ザワザワ
『授業めんどくせー』
『だりーよな』

みんな教室に入ってきた。


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