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素直になれるか?

第1章 こんなはずじゃ…

え?
なに?ここじゃ言えないから、最終宣告は課長の家でって事?

「好きじゃないって言ってくれれば、ここで終わるのに。課長ひどいですね」

「うちに…来てくれ」

「行きませんよ。つか、行けませんよ。俺何するかわかんないですよ。意味分かりますよね?」

「いいから、来てくれ」

可愛い顔して、なんてひどい人。


「好きって言ってくれたら、行きますよ」

「お前は案外酷いやつだな」

困ったように笑ったその顔は、もうレッドカード一発退場くらいの反則技だ。

「どっちが!」

繋がってた指先がするりと逃げて、課長の口元が俺の頬掠めるほど近く。

「その話はここでは無しだ」

ぱつんと切られて、俺はどうしようもない気持ちを宙ぶらりんのまま。



なんなんだよ!このどSが!
ちくしょう!
ふざけんな!


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