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そして僕等は絡み合う

第2章 宮脇 詞の場合

「あぁ…ずっと目指してたからな…ちゃんと現実にしてるなんて凄いよな。」


「うん…。本当に。」


私は、具体的な将来の夢…ないな…。


チクン…と針の様な痛みが刺す。


「荒木、詞の事褒めてたよ。Men'sMode見たって!路面店でも話題だったみたい。今度、来て欲しいって!」


「え…本気?」


「店長に、聞いてみれば?」


不安とは裏腹に、今日の柴多はいつも以上に優しく感じた。


私が素直じゃないだけ、だったのかも。


「うん…柴多いつも有難う!」


正直な気持ちで、笑い返す。

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