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そして僕等は絡み合う

第2章 宮脇 詞の場合

他愛ない話を一頻り話して、一時間くらい経っていた。


「柴多、明日も早番じゃなかったっけ?もう、帰ろっか!」 


私が席を立とうとすると


「詞っ!」


柴多の声が強張る。


嫌な予感がした。


「なに…。」


「高橋さんの事…何だけど…。」


あぁ…やっぱり。


少し薄れかけた記憶が、一気に呼び戻される。

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