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そして僕等は絡み合う

第2章 宮脇 詞の場合

「今すぐ答えは出さなくてもいいよ…。でも、俺は…諦めないから。」


握る手に力が入る。


「柴多…私、親友としか思えないよ…。」


「そうかな?少なからず、今までにみたいな気さくな態度は取りにくくないか。意識はしてくると思うけど…高橋さんと同じ様に。」


高橋さんの名前を出す柴多の目が、怖かった。


「何で…高橋さんに拘るの?」


「何で?詞のせいだよ…。俺も同じラインに立たなきゃフェアじゃない。」


柴多の言ってる意味が、解らない。

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