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そして僕等は絡み合う

第2章 宮脇 詞の場合

そして…Men'sModeが発売された。


通勤途中のコンビニに寄ってまで買う勇気は無くて、ただ無事に職場に着く事だけを願った。


自惚れじゃないけど、無駄に周りを気にしてしまう。


あぁ…小心者なんだから、こうゆうの嫌なんだよ~。 


胃が、キリキリしてくる。


ビルに着いて、ロッカールームに行くと…予想通り、野上ちゃんが


「宮脇先輩!見ましたよ~今月の…」


「わあぁぁあ~!また今度ね!」


言い終わる前に、逃げた。


何でここまで、イライラもやもやするかが解らない。


自分なんかが、誉めて貰うのも消化出来ない。


あれは一流スタッフが、揃ってたからだ!


私じゃなくてもいいのに、私なんかが、見えない誰かの思惑引っ張られて行くだけなのが、受け入れ難い。 


今更なのかもしれない。


乗り掛かった船なのかもしれない…。


でも、このままだと…。

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