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そして僕等は絡み合う

第2章 宮脇 詞の場合

「宮脇ちゃん…何か焦ってる?」


「焦ってはないよ…。モヤモヤしてるからスッキリしたいだけ…。」


柴多が店を辞めるのが、もし高橋さん絡みなら、先ずは自分の気持ちに整理つけて、柴多の話を聞かないといけない気がした。


そんな私の気持ちを知ってか知らずか


「柴多さんに、誤解されたくないんだ~。やっぱり好きなんじゃないの?」


唇を尖らせて、不貞腐れたポーズをする。


「高橋さん…からかわないでよ。」


「からかってないよ~。拗ねてるのに!」


ふざけてる!


「はぁ~分かった!もういいよ!次回の打ち合わせでしょ。早く済ませて、終わった時点で車から、降ろして下さい!」


もの凄く、大人気ない。


私の理想や夢を叶えるチャンスをくれてるのは解ってる。


ただ、ちゃんと仕事として割り切らせて欲しい。


それじゃあ、ダメなんだろうか?

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