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そして僕等は絡み合う

第3章 西垣 静湖の場合

「ご馳走様でした…。」


食べた気しなかったけど、店を出てから、人見さんにお辞儀して礼を言った。


「いえ…こちらこそ。」


お詫びとは言え、お土産に和牛サンドイッチまで、着けてくれるリッチぶりだった。


特に話題もないけど、気になったから聞いてみる。


「人見さん…何でこんなに羽振りか良いの?若いし、普段アパートに居ることが多いのに…。」


「あぁ…貯金くらいしてますよ…。」


「でもっ!確かに奢りって言ったけど…ここまでしてくれるなんて思わないじゃん!」


変なお金な気がしちゃうじゃないのぉ~!


マヨピョンにも、それで貢がれたら困るし!


「ソフト…ソフト開発してるんです。知人の会社の手伝いで…。家で出来るし、報酬も貰えてますから。」


「ソフト開発…。」


エンジニアみたいな感じかな…だから、機械に強いのか……てか、金持ってんな!


やっぱり警戒心が出てしまいながら、アパート近くまで着き、人見さんに投げ掛けた。


「罰ゲームは!!」


人見さんは、私をジッと見て……口を開いた瞬間…。

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