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お嬢様のえっちな遊び

第6章 慈愛の歌に童子のラッパ

「…?」
暇な列車の中だ
エリスはアルフの視線が妙なことに気がついた

反対側の客席を見ている

縫い物をしているどことなくみすぼらしい服装の女だった

「…どうしたの?」
「いい女ですね」

ガタガタっ
品もなく取り乱して立った

(不能じゃないの…?
あれが?あれがいいの?)

エリスには理解不能だった

手酷い目に遭ったアルフは単に男に尽くしそうな裏切らない女に魅力を感じたに過ぎなかった



「…アルフ
命令よ、あの女を抱きなさい」
「お断りします」



エリスは反対側の席の女のところに行き嫌な予感がしたアルフは慌ててついていって間に入った



「こちら子爵のご令嬢です
どうぞ失礼なきよう…」

「し、子爵さま!?」

「貴女」

「は、はいっ!」

「うちの執事が
貴女を抱きたいと言ってるの」

平民の女は目を丸くしてからカァァと赤くなり拒絶の意を示した
エリスは札をちらつかせた
大層な額であった
女の喉がごくりと鳴った

「どうかしら?」

女は自分を抱く男性執事の顔をちらっと横目で見た
燕尾服は似合うが、どこか幸薄そうな美形の好青年だった

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