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第2章 ポルカ

 優斗はひとり、夜道をとぼとぼと歩いていきました。女の子が『今度からは気をつけてください』と言っていたことを思い出して、急に悲しくなりました。結局名前を教えてもらえませんでしたし、どこに住んでいるのかも知ることができませんでした。女の子は機会があればと言いましたが、優斗はもう会うことなんて、到底できそうにないと思いました。

 優斗が知っている女の子の情報は、隣町の目の不自由な人のための学校に通っているということだけです。その気になって調べれば、その学校を突き止められたのかも知れませんが、残念なことにそこまでの行動力を、優斗は持ち合わせていなかったのでした。

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