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恋のハードル高し!!(に)

第1章 予兆

「じゃ、また帰りにな!」


逞は決まって手を離す時に、親指で私の手の甲を撫でる。

その感触は、手が離れても少しの間残るから心がくすぐったくなる。


分かっててやってる確信犯。


私がその後、そこを撫でているのを横目で見て微笑んでるから。


だって……離れたのに触られてる気がして恥ずかしいんだもん!!


「見るな!!」

「何、ツンデレ?!新手な技を習得したのか?」


なんて皮肉を言うが、にぎにぎバイバイをする逞に向かって、いーっと歯を見せてから教室に向かう。


「未来ちゃん、おはよう!!今日も見せつけてくれるね~?」

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