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恋のハードル高し!!(に)

第1章 予兆

涙が出るだろ!!
体罰だ体罰!!

そんな私の顔を覗き込んで、得意げに言う逞の顔は……見惚れるほどかっこいいからムカつく。


「ミラは痛い思いをして少しずつ頭が良くなって行くんだよ!ちなみにゴッホは好きだから贈ったと言うより、精神状態が不安定での自傷行為らしいよ?本人に記憶がないって言うくらいだったから」


「え……そうなの?私は愛する余り感情が高ぶったのかと思ってた」


「な?美術の歴史レベルが上がったな!!……しかも、その引き金はゴーギャンと揉めてだったとか……愛ゆえにでは無いっぽいよ?」


「ゴーギャンって?!」


「……うん、まず美術の本を読め」


私をバカにして笑ってた逞は、笑うのを止め腕を離してから私の頭をポンポンと叩く。

出た出た、ガキ扱い。


「つーか、早く帰れっ!!」


しっしと手を払うと、逞は私の頭にチョップを落とした。


「痛ったぁぁぁああいい!!」


「払われた俺の方が胸が痛いわ!!」

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