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恋のハードル高し!!(に)

第1章 予兆

家に着くとお母さんはまだパートみたいで、誰も家にいない。

私も逞の家によるつもりだったから、何かちょっとさみしいなぁ……なんて思いながら、着替えもせずにリビングのソファーに座って早速プリンを食べると、携帯が鳴る。


「出た、チカ」


逞じゃない事はわかってる。

あとで電話するは、決まっておやすみコールだから。


『おい!!さっさと出ろよ!!タクは?!』


第一声の大きな怒鳴り声に、思わず耳を離すのに、それでも聞こえてくる親雅の声。


「はぁ?タクに用ならタクに掛けて」

『一緒じゃねーの?』

「うん、何か用事ができたってー」

『じゃ仕方ない。ミラでイイや、勉強教えて』


教えてもらうのに、何だろう……この上から目線。

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