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恋のハードル高し!!(に)

第1章 予兆

着替えてから階段を降りているとチャイムが鳴る。


「ミラー、来てやったよー!!」


誰が来てと頼んだんだよ。

いらってするのに笑っちゃって、玄関の鍵を開けると、その音と同時にドアが開く早業で親雅が現れた。


「頼んでないけど?」

「うっわ、皮肉ばっかで可愛くねぇ」

「元々可愛いなんて思ってないでしょ?ほら、勉強見てあげるから上がれば?」


腕を組み、少し顎をあげて言うと、親雅は頬を引き攣らせて笑っっていた。

1人で来た親雅の手には、手土産を持参していた。


「はい、栗入りのどら焼き。芋羊羹はもう食ってたから」

「良い心がけじゃん!!先生には礼を尽くすものだ!!」

「誰が先生だよ」

「私。……お茶淹れるから、範囲見せて?」


私がリビングに通すと、親雅はソファーの前に座りテーブルに教科書を出した。

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