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恋のハードル高し!!(に)

第1章 予兆

私も人のことを言えないのに、教えられるのかちょっと不安になる。


「……はい、で?何を見ればいいの?」


お茶をテーブルに置いてから親雅の横に座ると、ごっそりと私の前に教科書が移動する。

は?
全教科って言う気か?!


「ん……何」

「全部!!」


親雅はに~っと歯を見せて笑うから、私までつられた。

笑い事じゃないんじゃないの?!


その中のプリントに目が止まると、私の手も止まる。


この数学のプリント……
分数だけど?!


「チカ?!」

「ん?!」

「これ分数」

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