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案内屋 〜アンナイヤ〜

第5章 きさらぎステーション 其ノ最終章

二人が笑顔になった

「若いの。お前さん達も大変だったのぉ。もう少ししたら、一緒に下山しよう。」

ここに来てようやく、若干だが心が安らいだ。



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凛丸と老父はたわいも無い会話で話し込んでいた。
真っ暗な廃村の集会所で、異彩を放つほど明るい雰囲気になった。

「さてと、いい加減休んだし、そろそろ行くとするかの。」

老父が立ち上がる。

しかし凛丸は俯いて座ったままだ。

「どうした若いの?行かんのか?」

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