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案内屋 〜アンナイヤ〜

第5章 きさらぎステーション 其ノ最終章

そんなことで辿り着くのか?と少し疑問に感じたがとりあえずスルーした。

「大変でしたね。とりあえず落ち着いたら下山しましょう。僕も迷い込んだようなもんですが、わざと来たので帰り道は分かります。隣り村は優しいですし、そこに頼るのもいいでしょう。」

「ふむ…、あ、そういえばここはなんて村なのじゃ?」

教えるべきか否か迷う。
あえてそれは語らないことにした。

「ここは僕も分かりません。ただ…その…」

言い訳に詰まる。

「ぼ…僕…!オカルトヲタでして…、だからここに廃村があるって聞いて、それで…。だからここの地名は分かりません。…すみません。」

少し申し訳なくなる。

「そうか、うん。ありがとう若いの。」

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