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案内屋 〜アンナイヤ〜

第5章 きさらぎステーション 其ノ最終章

「私は兄に失望した。それでも私は現世に復讐する方法を考えた。そんな時だった、私は一つの文献に辿り着く。」

神前は懐から一つの巻き物を取り出し、凛丸に向かって投げ渡した。
凛丸はそれを警戒もせず開く

「文献を調べた。するとこの牛頭地域には古来より崇められる牛頭天皇と言われる神が祀られていることは元より、その下にある牛頭馬頭という鬼がこの地に眠っていることを知った。牛頭馬頭は地獄に来た人間の罪を責め、睨み、罰を与える地獄の門番。そ奴らが目覚めれば、私達を追い込んだ罪深い現世の人間共は滅ぶ。そう考えた。」

神前の話を聞きながら凛丸は巻き物を読み漁る

「しかし、その二体の鬼の復活にはかなりの生贄が必要だった。生きた人間の活きた血が。だから私は、山を降り、身を隠して現世へと戻った。そしてこの地域に馬頭村と牛頭村という現世への復讐を望む者達が居ると言いふらした。噂はたちまち広がり、多くの民衆が武器を取り、この村へ向かった。」

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