テキストサイズ

案内屋 〜アンナイヤ〜

第8章 アライ ザ ほーむ 其ノ最終章

作業を終えた三人は藪から出て、車の周りに集まっていた。

初夏の暑さが三人を襲う。


「渋谷さん、鏡音さん。なんか…本当に、ありがとうございました。」

凛丸は二人に深く頭を下げた。
こんなに他人に感謝したことは初めてだ。

二人は驚いたような顔をする。

「オイオイ、別に頭下げなくてもなぁ。」

「そうだよ。私達は仲間なんだから。」

渋谷と鏡音は笑っていた。

こんなに和やかなのも、ちょっと久々な気がする。

「だがちょっとなぁ…」

渋谷は少し真剣な面持ちになり、和やかな空気の中、口火を切った。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ