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案内屋 〜アンナイヤ〜

第9章 パラレル いん ざ ハイウェイ 其ノ一

「神城・ラングレン・郁也です。ミドルネームは面倒なので、普通に神城郁也と覚えて頂ければ結構。新人さん、よろしく。」

よく見ると細いフレームの銀色の眼鏡をかけているのが分かる。
まるでどこかの大企業のエリートのような雰囲気だ。

「あ…はい。よろしくお願いします。塔凛丸です。」

凛丸は少年の毅然とした態度に少し戸惑いながらも自己紹介した。

渋谷が眼鏡を外して口を開く。

「凛丸ー。神城はお前と同い年の18歳だ。」

へぇー というように、なんだか驚いてしまう。
こんな出来た人間が同い年とは。

「良かったな神城、ようやく同級生が来たじゃねーか。」

渋谷はニヤニヤしながら神城に投げかけた。
神城は眼鏡をいじりながら「フンッ。」と踵を返す。

「別に、馴れ合う相手は必要としていませんから。」

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