案内屋 〜アンナイヤ〜
第3章 きさらぎステーション 其ノ三
「さて、と。とりあえず既に問題が発生しているんだ。場所はまず間違っちゃいねぇだろう。」
渋谷は周りを確認するような素振りをして歩き出した。
「行くぞ。クソガキ。」
「あ、はい」
二人は来た路線を戻るように、路線に沿って歩き出した。
例のはすみが通った場所をほぼそのままに再現する形で調査するようだ。
何も起こらなければ、二人ともそう思っていた。
しかし、そんなのはただの戯言に変わった。
確実に "それ" は後ろから近付いてくるのだった。
「今、音がしませんでしたか?」
凛丸は恐る恐る確認した。出来れば自分の聞き間違いであって欲しかった。
ー否
「…ああ。牛の鳴き声と、鈴の音だ。」
渋谷は笑っている。目、以外は。はすみが体験した通りのことが目の前で発生している。
「クソガキ、後ろだけはぜってぇ振り向くなよ。」
「どうしてですか?」
「嫌なもん見ることになる。」
渋谷は周りを確認するような素振りをして歩き出した。
「行くぞ。クソガキ。」
「あ、はい」
二人は来た路線を戻るように、路線に沿って歩き出した。
例のはすみが通った場所をほぼそのままに再現する形で調査するようだ。
何も起こらなければ、二人ともそう思っていた。
しかし、そんなのはただの戯言に変わった。
確実に "それ" は後ろから近付いてくるのだった。
「今、音がしませんでしたか?」
凛丸は恐る恐る確認した。出来れば自分の聞き間違いであって欲しかった。
ー否
「…ああ。牛の鳴き声と、鈴の音だ。」
渋谷は笑っている。目、以外は。はすみが体験した通りのことが目の前で発生している。
「クソガキ、後ろだけはぜってぇ振り向くなよ。」
「どうしてですか?」
「嫌なもん見ることになる。」