案内屋 〜アンナイヤ〜
第3章 きさらぎステーション 其ノ三
一瞬、その姿に驚いた。
60代前半くらいの男性がそこには立っていた。
しかし奇妙な事に、
片足が無い。
初めて見た片足の無い障害者。だがその出で立ちからきっと困っているのだろう、と凛丸はまたも勝手に想像し、男性に近寄った。
だがそれを後ろから強く引っ張る存在がいた。
渋谷康介だ。
スーツの襟をわしづかみにし、凛丸を引っ張る。
「ちょっ…!渋谷さん!あの人きっと困ってるんだって!」
渋谷はその言葉に返答するように、キツい目付きで軽く凛丸を睨み付けた。足だけは相変わらずズカズカと来た路線を戻るように動いている。
「馬鹿!誘われるな!」
「だって!地元民ですよ?きっと!変な人じゃあ…」
「じゃあどうして!地図にも存在しないきさらぎ駅の周辺に、地元民なんかいる!?」
60代前半くらいの男性がそこには立っていた。
しかし奇妙な事に、
片足が無い。
初めて見た片足の無い障害者。だがその出で立ちからきっと困っているのだろう、と凛丸はまたも勝手に想像し、男性に近寄った。
だがそれを後ろから強く引っ張る存在がいた。
渋谷康介だ。
スーツの襟をわしづかみにし、凛丸を引っ張る。
「ちょっ…!渋谷さん!あの人きっと困ってるんだって!」
渋谷はその言葉に返答するように、キツい目付きで軽く凛丸を睨み付けた。足だけは相変わらずズカズカと来た路線を戻るように動いている。
「馬鹿!誘われるな!」
「だって!地元民ですよ?きっと!変な人じゃあ…」
「じゃあどうして!地図にも存在しないきさらぎ駅の周辺に、地元民なんかいる!?」