案内屋 〜アンナイヤ〜
第3章 きさらぎステーション 其ノ三
二人は線路沿いから線路に移った。トンネルは刻々と近付く。
「でも!トンネルの先にはまた変なのが待ってるんですよね!?それもトラップでしょう!?どうすれば…!?」
「トンネルの先の奴は何者なのか把握出来ている!それさえ分かれば誘われようとも無視あるのみ!それだけのことだ!」
状況には側さない、大分無理やりな力技の作戦だ。
凛丸の中の不安は絶頂期だった。しかし、やはりどう考えてもそれしか無いのだ。
せめて牛頭に向かう。その手段としてはこのトンネルを自力で越えること以外無い。
「渋谷さん!でもソイツを無視しても、ソイツが追いかけてきたらどうするんです!?誘われているとしたら、誘いに乗らない人間は無理矢理に連れていくって可能性もありえますよ!?」
「そん時はそん時だ!とにかくもうこれしか無ェ!!」
二人はほぼパニック状態だ。
後ろからの牛の鳴き声はどんどん近付き大きくなっていく。
おまけに後ろを振り返ってはいけない。
恐怖でしか無い。
無防備な後ろから何かが迫るという、本能的な恐怖。
急いで逃げないと、という焦り。
全てが二人を締め上げていた。
「でも!トンネルの先にはまた変なのが待ってるんですよね!?それもトラップでしょう!?どうすれば…!?」
「トンネルの先の奴は何者なのか把握出来ている!それさえ分かれば誘われようとも無視あるのみ!それだけのことだ!」
状況には側さない、大分無理やりな力技の作戦だ。
凛丸の中の不安は絶頂期だった。しかし、やはりどう考えてもそれしか無いのだ。
せめて牛頭に向かう。その手段としてはこのトンネルを自力で越えること以外無い。
「渋谷さん!でもソイツを無視しても、ソイツが追いかけてきたらどうするんです!?誘われているとしたら、誘いに乗らない人間は無理矢理に連れていくって可能性もありえますよ!?」
「そん時はそん時だ!とにかくもうこれしか無ェ!!」
二人はほぼパニック状態だ。
後ろからの牛の鳴き声はどんどん近付き大きくなっていく。
おまけに後ろを振り返ってはいけない。
恐怖でしか無い。
無防備な後ろから何かが迫るという、本能的な恐怖。
急いで逃げないと、という焦り。
全てが二人を締め上げていた。