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案内屋 〜アンナイヤ〜

第3章 きさらぎステーション 其ノ三

線路上に一人。
沿線に車一台。

そして…
もう一人。


「誰だ…アイツ…」
渋谷の声を合図に凛丸もまた目の前を見た。

そこには、線路上の男に誘われるがまま付いていく別の人間。体格的に中年男性だ。

「まさか…!」

渋谷は凛丸を手荒に背中から降ろし、その男に向かって走り出した。

「アンタ!!駄目だ!!ソイツについて行くなー!!」

無意味。聞こえていない。

「オイ!!」

中年男性は車に乗せられた。エンジン音が鳴り出す。

「オイってば!!」

瞬間。来た。

激しい頭痛。目眩。吐き気。

そして

ージャマヲスルナー

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