案内屋 〜アンナイヤ〜
第4章 きさらぎステーション 其ノ四
:
ドアをノックする音が聞こえた
ノックされたのは凛丸だった。
「はーい。」
眠いながらも入り口に向かった
「俺だ、渋谷だ。話がある。」
凛丸はその "話" に違和感を感じたが、とりあえず渋谷を部屋に通した。
「この仕事をする上で、大事な話をする。小一時間で済むから聞いてくれ。」
渋谷は部屋の座椅子に座り、それと対面するように凛丸はベッドに腰掛けた。
「凛丸、これから話すことは全て事実、現実だ。否定せず、受け入れろ。質問があるなら言え。」
「はい。」
一拍、間を置く。
渋谷は語り出した。